口内炎をおこす病気としては、ヘルペス性口内炎、ヘルパンギーナ、手足口病、などがありますが、痛がって水分もとれないこともあります。この時も、家庭での手当が大切です。
口内炎の治療:残念ながら口内炎の特効薬というものは、まだありません。一時的に痛みをやわらげる麻酔剤が使われたり、ピオクタニンという色素が使われたりします。ある程度大きくなると、ステロイド入りの軟膏を使う場合もありますが、まだ小さいうちやウイルス性疾患の一症状としての口内炎には通常使われません。いずれの口内炎も、自然に良くなっていきますが、食べ物の工夫を中心とした家庭での看護が大切となります。積極的な治療ではありませんが、食後うがいをして口内を清潔に保つことも大切なことです。
口内炎の時の食事:痛みで食べられない場合は、いつも通りの食事はあきらめ、栄養の問題もこの際無視して、本人がほしがるものを食べさせてください。一般的に、水分が多くてつるんと入るもの(プリンやゼリー・ヨーグルトなど)がおすすめですが、酸味が強かったりするとしみて痛がりますので、注意が必要です。温度も大切で、熱すぎても冷たすぎてもダメです。刺激の少ない食品としては、牛乳・おかゆ・うどん・バナナ・缶詰の桃などがあげられます。
家庭で気をつけること:固形物はダメでも水分が十分とれていればかまいません。水分もほとんどれないような時は、点滴による水分補給が必要ですので、見極めが大切です。1回に食べる量は少なくても、少しずつでも回数をかさねれば結構大丈夫ですが、目安として、おしっこの回数が1日で4〜5回あれば水分はまあまあとれていると判断してください。もちろん、全身状態のチェックも大切です。