「風邪は空気(飛沫)感染??」 |
風邪は空気(飛沫)感染? |
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ちょっと意外かも知れません(医療関係者の間でもまだ結構誤解されている様です)が、普通の風邪(主にライノウイルスが原因)は、風邪をひいている人の咳やくしゃみで空中に飛び散ったウイルスを介して伝染する空気(飛沫)感染ではありません。風邪をひいている人と単に同じ部屋の中で一緒に過ごすだけではほとんど風邪はうつらないのですが、一緒にトランプをするとずっと高い確率でうつるなどの実験結果から、普通の風邪は、接触感染が主たる感染経路と考えられています。風邪をひいている人が無意識に鼻を触るとライノウイルスが手に付着します。その手でつかんだもの(机、電話、ボールペン、ドアのノブ、つり革など)にウイルスが付着し、周囲の人がそれをつかむとその人の手にウイルスが付着します。その手で鼻や目をさわると粘膜からウイルスが感染し、4〜5日で発病するというルートで感染するのです。従って伝染力はあまり強くなく、空気(飛沫)感染をするインフルエンザのような猛威をふるうことはありません。したがって、普通の風邪の予防方法としては、うがいよりも手洗いの方がより効果が高いのです。 参考文献・インフルエンザ(新型ウイルスの脅威) 菅谷憲夫 丸善ライブラリー ・ NHK ためしてガッテン 新常識! わが家の医学 |