「みかんの食べ過ぎで黄疸??」


Q

みかんを食べ過ぎると皮膚が黄色くなり、黄疸と間違われますが・・

A

皮膚の色が黄色くなる病気の代表選手は黄疸ですが、この黄疸と間違え易い状態に柑皮症があります。皮膚が黄色くなる点は共通していますが、柑皮症では眼球結膜(いわゆる白目)の黄染はみられないことが鑑別点となりますが、正確には採血して血中のビリルビン値の測定が必要となります。柑皮症の原因はβカロチンの取りすぎです。βカロチンは、体内でビタミンAに変化し、ビタミンAとして働くほかに、抗酸化物質として生活習慣病の予防に重要な物質です。βカロチンはみかんのほか、にんじん、カボチャ、パセリ、オクラ、ブロッコリー、紫蘇の葉などに含まれており、食べ過ぎれば同じように柑皮症になります。最近は、健康ブームで様々な野菜ジュースが発売されていますが、この野菜ジュースでも(成分によっては)柑皮症になります(にんじんジュースによる柑皮症を良く経験します)。これまでは、柑皮症はただ黄色いだけで、特に問題はないと考えられてきましたが、最近、βカロチンの過剰摂取でがんの発生率が上昇するとのデーターが発表になっていますので、注意が必要です。