激しい下痢の時には、食べたものがすぐに出てしまう様に思える事がありますが・・・
下痢の患者さんで、「食べてもすぐに出てしまうので、食べるのをやめていました」とおっしゃる方がときどきいらっしゃいます。 これは、今たべたものがすぐに出てくるのではなく、たべることにより、胃にものが入ると腸が動き出す「胃大腸反射」のために、前にたべたものが出てくるのです。この胃大腸反射は生まれたばかりの赤ちゃんには見られる反射ですが、生後まもなく見られなくなってしまいます。しかし、腸の調子が悪い時などには大人でもこの反射がよみがえってくるため、このような現象がみられるのです。下痢で水分が失われているときには、水分を補充してやらないと脱水症になってしまいますから、胃に気づかれないようにスポーツ飲料の様なものをすこしずつとるようにすれば、この反射は起こりにくいハズです。