■かぜ症候群は、臨床症状からいくつかのグループ(病型)に分けていくことができます。医療機関の外来でも、「かぜでしょう」と診断される時と、「咽頭炎でしょう」と病型で診断される場合があります。これは全く別の病気ではなく、同じ状態でも別の病名で表現できるのです。そこで、両者の関係を整理してみましょう。
気道とは、鼻口にはじまり、鼻腔・咽頭、喉頭を経て、気管・気管支・肺へとつながる管状の構造物。鼻腔から喉頭までを上気道、気管から肺までを下気道と呼ぶこともあります。かぜ症候群は、この気道の炎症ですので、炎症の主体となる部分の名前から、鼻炎、咽頭炎、喉頭炎、気管支炎、肺炎という様に病名をつける場合もあります。また、咽頭炎と喉頭炎を合わせて咽喉頭炎、上気道炎と呼ぶこともあります。