生活習慣病とは:生活習慣病とは食生活・運動習慣・休養・喫煙・飲酒などの生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群で、表1にあげた様な疾患が該当します。これまで成人病と呼ばれていた疾患です。生活習慣病では、次のような特徴があり、そうなる前に生活習慣を変え、病気にならない様にすることが大切です。
- 自覚症状があらわれた時には、病気はすでにかなり進行していることが多い。
- 一度病気になると、完全に治癒する事は難しく、生涯にわたる治療が必要となる。
- 診断後、生活習慣を改めることで進行を遅らせたり合併症の出現を未然に防いだりする事はある程度可能だが、間に合わない事もある。
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表1 生活習慣と生活習慣病との関係 食習慣 糖尿病・肥満・高脂血症・高尿酸血症・循環器病・大腸がん・歯周病など 運動習慣 糖尿病・肥満・高脂血症・高血圧症など 喫煙 肺がん・循環器病・慢性気管支炎・肺気腫・歯周病など 飲酒 アルコール性肝疾患など
生活習慣病の発生要因:生活習慣病の発症には、生活習慣の他にも、遺伝子の異常や加齢を含めた「遺伝的な要因」や病原体、有害物質による環境汚染、事故などの「外部環境要因」など様々な要因が複雑に関連しています。これらの要因の中で、生活習慣要因だけが個人での対応が可能です。対策:ブルスローの7つの健康習慣や国立がんセンターのがんにならない12条などが、良い生活習慣としてあげられています。
ブルスローの7つの健康習慣:米国のブルスローとエンストルムは1965年から30歳以上の男女約7000人について健康習慣を調査して、死亡率との関係を検討しました。その結果、以下に示す7項目中6項目以上を守っている人は、45歳時の平均余命が33歳であるのに対し、3項目しか守っていない人では、平均余命が21歳と12歳も短いことが明らかとなりました。それ以来この7つの健康習慣がよく取り上げられています。 本文へもどる
ブルスローの7つの健康習慣 @喫煙しない D適正な体重を維持する A毎日適度の運動をする E朝食をきちんと食べる B深酒をしない、または酒を飲まない F間食をしない C規則的な睡眠を7〜8時間とる
がんにならない12条(国立ガンセンター) 本文へもどる
1 色とりどりの豊かな食事に心がけ、バランスのとれた栄養を取ります。 2 毎日、変化のある食生活をします。食べ物がワンパターンではいけません。 3 食べ過ぎは避けて、脂肪分を控え目にしましょう。 4 お酒はほどほどに飲みましょう。健康的に楽しく飲むのが大切です。 5 タバコはできたらやめましょう。どうしても吸いたい人は、本数を減らします。 6 緑黄色野菜をたくさん食べましょう。ビタミンと繊維質の食物を多くとれるからです。 7 塩辛いものや熱いものは避けましょう。胃や食道をいたわることが大事です。 8 焦げた部分は食べないようにしましょう。遺伝子が突然変異を引き起こすからです。 9 カビの生えたものは食べないようにしましょう。発ガン物質があるかもしれません。 10 日光に当たり過ぎないようにしましょう太陽はいたずら者です。 11 適度にスポーツをしましょう。いい汗を流して健康保持につとめましょう。 12 体をいつも清潔にしましょう。気分もさわやかです。
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