尿路感染症(尿道炎・膀胱炎・腎盂腎炎)
■尿路感染症とは:尿道・膀胱・腎臓など尿の通り道(尿路)のどこかに細菌(主に大腸菌)が感染して、炎症を起こす病気です。炎症を起こす場所によって、尿道炎・膀胱炎・腎盂腎炎などに分かれますが、まとめて尿路感染症と呼びます。一番多いのが膀胱炎で、尿道の短い女児に多くみられます。
■症状:尿路感染症にほぼ共通した症状は排尿時の痛みと排尿回数の増加です。しかし小さいうちはこれらの症状があっても訴えられず、ただ機嫌が悪いだけのこともありますので注意が必要です。尿道炎の時には下着に膿が付いていることでがよくあります。また、腎盂腎炎の時には高熱が見られ、全身状態が悪いことが多く通常入院治療となります。風邪症状を伴わない高熱を見たときには、この病気の可能性を考えることが大切です。
■治療:抗生物質の投与で2〜3日でよくなります。症状がなくなったからといって勝手に服用をやめると再発したり慢性化したりする場合がありますので、指示された通りに薬を服用してください。
何度も繰り返す場合は、尿路の一部が狭かったり、膀胱から腎臓へ尿が逆流する異常などがないかどうか検査をする必要があります。
■ポイント:尿路感染症を繰り返すと腎臓に障害を残すことがありますので、再発を予防することが大切です。そのためには普段から次のような点に気をつけるようにしてください。
- 尿を我慢したり途中で止めたりしないようにする。
- 女児の場合、肛門と尿道口の位置が近いので、排便後は前から後ろに拭くように習慣づける。
- 便秘が続いていると尿路感染症になりやすいので、便秘の治療をする。
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