クループ症候群

声を出すところ(喉頭といいます)が炎症を起こしてはれる病気で、犬が遠吠えするときのような独特の咳がでます。声がかすれ、ひどくなると息を吸うときにぜーぜーと音がするようになります(喘息または喘息性気管支炎の時は息を吐くときに音がしますので区別できます)。夜間突然呼吸困難発作(息苦しがり、息を吸うときに音がでる)を起こすことがありますので、そのようなときは、がまんさせずに救急で病院を受診してください。
疫学:ウイルスによる場合と細菌による場合があります。寒い季節に多く、3カ月〜3歳に好発し、6歳以降はまれ。
症状:高熱、声がれ、特有の咳(犬の遠吠えのような、オットセイの声のようなバウバウ・ガハガハというような咳)  
合併症:肺炎、中耳炎など。 
治療:吸入が効果的です。高熱を伴うことが多いので、飲み薬も処方します。大切な薬のことが多いですから、しっかり飲ませてください。症状が重い場合(ぜーぜーと音のする呼吸をしている場合など)や小さいお子さんの場合は、入院が必要になることもあります。 
家庭で気をつけること:加湿が大切。湯気を立てる、加湿器を使う、洗濯物を部屋の中に干すなど室内の加湿に努めてください。熱が高くなければお風呂にいれて湯気で加湿するのもいい方法です。食べ物は何でもかまいませんが、水分を十分に与え、刺激の強いものは咳を誘発しますので、さけてください。

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