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■血圧とは
■高血圧とは
- 先ず、血圧とはなんでしょうか。心臓は全身に血液を送り出していますが、この血液が動脈の壁に与えている圧力を血圧と言います。
- 心臓が収縮したときの血圧を収縮期血圧と呼びます。最大血圧、最高血圧、上の血圧などとも呼ばれます。
- 心臓が次に送り出す血液をためている時期(拡張期といいます)の血圧を拡張期血圧と呼びます。最小血圧、最低血圧、下の血圧などとも呼ばれます。
- 血圧は、心臓の送り出す血液の量(心拍出量といいます)、動脈壁の弾力性、末梢血管の抵抗などの要素によって決められます。
■高血圧アラカルト
- 世界保健機構(WHO)では、収縮期血圧140mmHg未満、拡張期血圧90mmHgを正常血圧と定義しています。しかし、1997年11月に改訂されました米国合同委員会の第6字報告(JNCーY)では、正常血圧を収縮期血圧<130かつ拡張期血圧<85と定義するなど基準を厳しくする傾向にあります。
- 高血圧には腎臓病・内分泌疾患・血管系疾患など原因となる疾患のはっきりしている二次性高血圧もありますが、ほとんどの場合ははっきりした原因を特定出来ない本態性高血圧です。
- 本態性高血圧は遺伝的素因と生活習慣が複雑に絡み合って発症すると考えられていますが、まだ詳しい事はわかっていません。
血圧をあげる主な生活習慣 塩分の取りすぎ 塩分を取りすぎると血液中の水分が増加し、循環血液量が多くなるため血圧が上がります。高血圧では、塩分制限が大切と言われるのはこのためです。 肥満 体重が10kg増えると血圧も約10上昇すると考えて下さい。肥満は血圧にも影響を与えます。 運動 運動不足になると肥満になりやすくなるばかりか、血圧も上昇します。 飲酒 飲酒も血圧に影響します。長期間過剰のアルコールの摂取が続くと血圧が上昇します。 ストレス 睡眠不足・精神的な緊張は交感神経を刺激して血圧を上げるます。
- 白衣高血圧:自分の家で血圧を測ると高くないのに、検診や病院で血圧を測ると高くなる現象をこう呼びます。高かったらどうしよう・・という不安・緊張が血圧を一時的に高くしてしまうと考えられています。このような場合には本来の血圧は病院での測定値より低いわけですから、安易に降圧剤などを服用しないように気を付けないといけません。実際医療機関ではその様な可能性のあるときには、すぐに薬を処方したりせず、日時を変えて何度か血圧を測定したり、深呼吸をしてもらい、一番低い値を採用するなどの注意を払います。血圧が間違って低く出ることはありませんので・・・。
- 家庭用血圧計:家庭で血圧を測る場合には、次の事に注意しましょう。家庭用の血圧計は通常1〜2万円ですが、業務用の自動血圧計はその数十倍の価格です。従って、家庭用の血圧計ではかった血圧とと医療機関ではかる血圧の間には差があって当然です(一般に収縮期血圧が低く、拡張期血圧が高く出る傾向があります)。ですから、絶対値として考えるのではなく、いつもはこの血圧計でいくつなのに今日はいつもより高い又は低い等というように差を中心に考えると良いでしょう。腕や指ではかる血圧計も販売されていますが、細い動脈の拍動をキャッチしなければいけませんので、より不安定になります。あくまでも目安とお考え下さい。一度自分の血圧計を医療機関に持っていって、どのくらいの差があるのかを調べてもらっておくと良いでしょう。
- 血圧の日内変動:最近は携帯用の自動血圧計で24時間の血圧をモニターする事が出来るようになりました。これによると夜間睡眠時は日中活動時の血圧よりも下がっていることがわかります。
- 脈圧:収縮期血圧と拡張期血圧の差を脈圧と言います。これは、血管の弾力性の指標と考えられており大きい方が血管の弾力性がある、少ないと血管がもろいと判断されます。拡張期血圧はいくら低くても心配いりません。