■マスクでインフルエンザの発症率が5分の1に
東京のある小学校の全校児童308人を対象に、2007年2月5日〜3月2日に、登下校と清掃時のマスク装用の有無によるインフルエンザの発症率を比較し
たところ、期間中マスクを装着した児童では、151人中3人がインフルエンザに罹患(発症率2%)したのに対し、マスクをつけなかった児童では、103人
中10人がインフルエンザに罹患(発症率は9.7%)した。期間中の同地区の小学校におけるインフルエンザ発症率は8.2%だった事からもマスクの装用が
インフルエンザの発症予防に効果があることが示された初めてのデーターとして注目される⇒ユニチャームのニュースリリース |
■加湿:
風邪のウイルスの中でも、冬に流行するインフルエンザウイルスなどは湿度に極めて弱い性質がありますので、部屋の湿度を上げることは、インフルエンザの予
防に非常に効果的です。冬は湿度が下がっている上に、クリーンヒーターなどの普及、住宅事情の変化により冬の一般家庭の部屋の湿度は非常に低くなっており
ますので、加湿器や洗濯物を室内に干すなどで、お部屋の湿度を上げる努力をする事をお勧めします。一方夏に流行するウイルスは、高湿度が大好きですのでご
注意下さい。ちなみに、普通感冒の代表的な原因であるライノウイルスは50%以上の湿度で良く生存するそうです。 |
参
考1:ある実験によると、閉め切った大きな箱の中を湿度20%、温度20度に設定してインフルエンザウイルスを吹き込み、6時間後に調べると70%近くの
ウイルスが生きていますが、温度は変えず、湿度を50%以上に上げると3%のウイルスしか生きていませんでした。次に湿度は20%にして温度を32度にす
ると17%に減っていました |
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■手洗い:
普通感冒の代表的な原因であるライノウイルスは、付着した器具の上で数時間〜数日生存可能で、接触感染が主たる感染経路である事がわかっていますので、特
に効果が期待できます。インフルエンザウイルスも飛沫や飛沫核の形で、手や顔、衣類等にも付着しますし、カラオケボックスのマイクや電車の吊革、手すりな
どには非常に多数のウイルスが付着しています。それらに触った手で目をこすったり、鼻をいじったりすることも感染経路の1つですので、帰宅後に石鹸で手や
顔を洗うことは、一般に考えられているよりも効果的です。 |
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■保温:寒いところでは、鼻・のど・気管などの血管が収縮して線毛の動きが鈍くなります。線毛はウイルスや細菌の侵入をできるだけ少なくする働きをしますので、線毛の働きが悪くなるとウ
イルスが侵入しやすくなります。したがって、保温は風邪の予防に十分価値があると言えます。但し暖めすぎは逆効果ですので、ご注意下さい。 |
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■ビタミンCの効果:
ビタミンCの風邪に対する予防あるいは治療効果は、多くの報告がありますが、これらの報告を総合すると、冬の数ヶ月間に毎日1g以上摂取しても、普通感冒
の罹患回数は減らなかった。ただし、感冒による有症状日数を若干短くする効果は認められた(1回の風邪で0.44日短縮)となる様です。 |
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■人混みを避ける:
人が多く集まる所では、中には風邪をひいている方もいるわけですので、風邪のウイルスに接触する機会が多くなります。ですから、できるだけ感染の機会を減
らすために、人混みを避け、またそのような場所から帰ったら、上述のように手洗い、うがいなどを励行する事は、風邪の予防に効果的です。 |
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■その他:
風邪の治療の基本は、安静・保温・栄養&水分の補給の3つと言われます。無理をしないで、十分な睡眠をとり、栄養のバランスを考慮した食事などは、基本的
な対策として必要な事は言うまでもありません。強いストレスは、リンパ球を抑制して、免疫を低下させるので、ストレス発散を上手にする事もお忘れなく。 |
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